2016年9月6日火曜日

人体実験

四ツ谷オステオパシースタジオの渡邉です。
最近蒸し暑いですねー。時折流れる秋の風が心地良く感じますね。

さて、8月終わりから9月にかけては忙しく、当日のご予約をお断りせざるを得なかったり、ご希望のお日にちを承われず大変申し訳ありませんでした。
台風の関係で気圧の変化、季節の変わり目で体調を崩されている方が多いですね。

定期的なお身体のメンテナンスに加えて、ご自身でできるケアとしては「適度に身体を動かす事」「下半身を温めること」です。

胃の調子が悪い、生理痛が辛い、腰が痛い、色々な症状の方に共通しているのは、下半身の冷え。伺うとオフィスでもサンダル素足で1日エアコンの中にいる方もいて、そりゃー不調にもなりまっせ、とお話しております。
靴下はいて、足湯もお勧めです。ソルトや精油をいれて5分でもご自身を癒すお時間を作ってください。ちなみに、自分に優しくすると他人にも優しくなれます(笑)

そんな訳で忙しかった四ツ谷オステですが、仕事がら手を使い過ぎて先日ちょっとした腱鞘炎になりました。右手のひらの痛み。痛みを感じたのがお休みの日だったので仕事には支障なかったのですが、痛みでお箸を持っても力が上手く入れられない。

こんな時、少し嬉しくなって解剖書を開いてしまうのがオステオパスの性。
手の平から前腕(肘から先の部分)ってかなり複雑に沢山の筋肉があるのです。
どの筋?靭帯?関節?が原因なんだろう。人体実験の始まりです。



今回の私の痛みはこの黒ポチ部分。何もしなくても痛いけど、グーパーしたり力を入れるとより強い痛みが出現する。



最初は単純に第2虫様筋かな?母指内転筋の付着部かな?と思って黒ポチ患部を緩めてみても痛みが7割程残る。手のひら〜前腕って本当に沢山の筋肉が複雑に走っています。繊細な作業ができるのはそのおかげですね。



そして詳細に動きと痛みの関連をチェックし、最終的に施術をしたのはこの部分。この写真は筋肉の付着部を色づけした少し分かり辛い写真ですが、要するにだいぶ肘に近い部分です。浅指屈筋の橈骨頭の付着部。ここの異常な緊張をとった事で手のひらの痛みは全て取れました。


手のひらの痛みが肘の近くを施術することによって治るのは、解剖学的にはあり得る事なのですが知らずに体験すると不思議ですよね。
色々な症例がありますが、ももの内側の痛みが足首を施術する事で治ったり、頭痛の原因がお尻にある仙骨だったりします。

今回の私の症例はだいぶ大雑把に書いていますが、詳しくは、肘や肩の問題、もっと言うと、胸椎と肋骨も関係しています。
オステオパシーの哲学の1つに「からだは1つのユニット」と記されているように、その方の丸ごとをマクロ・ミクロ・色々な視点で診る事が、オステオパシーの興味深い部分だと思います。



四ツ谷オステオパシースタジオ


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